ルルとの2日間

 今日のブログは、ひたすら長いです。
 そして、内容はペットの生死にかかわることなので、
 気分がすぐれない方はご遠慮下さいませ。
 それなら「書かなきゃいいじゃないか」と
 言う人もいると思いますけれど
 自分の心を整理するために、ペットロスにならないためにも
 書き残しておきたいのです。





 何故だか忙しい時に限って、そういう日はやってくる。


【9月13日(火曜日)】
 朝9時頃から用を足しに回っていた私は、ホームセンターに立ち寄った際
 ペットコーナーまで足を伸ばす。
 お盆前に、ルルの後輩がいたからだ。
 行って見ると、いない。
 その時、なんだか、すっごく寂しく感じたんです。
 「あー、もうどこかにお迎えされたのねー」
 と店を出た。


 午後から夫が早めに帰ってきたので、修理に出していた携帯電話を
 取りに行く。その帰宅途中、母から電話。


  母:「今、忙しい?」
  私:「移動中だよ」
  母:「ルルを怪我させちゃってー……(略)」
  私:「そんなこと言ってないで、タクシーで病院連れて行ってよ
     あとで迎えに」
  母:「いやー連れていってもダメだー、すっごく苦しんでいる」
  私:「わぁぁぁぁぁーーー」


 もう私も訳がわからず大声をあげたので、運転していた夫はビックリ。
 自宅に戻り、ナナとりんを速攻で寝かせて、私1人で実家へ。
 ルルはずっと鳴き続けながら片方の羽をあげている。
 落ち着かせようと思ったが、駄目。
 でも両足は私の指をぎゅーっと掴む。     
 力はある、病院へ連れて行くと言って、私は実家を出る。


 病院には6時前に着いた。
 でもずっと鳴き続けるルル。
 カゴの中に手を入れて、ルルを励ます。
 やっと順番が来て、先生が触診、そしてレントゲン。
 足や骨に異常はないという。
 首の部分に衝撃を受けたのかも。頭を打っていたら血の塊ができていて
 急変するかも……と。
 色々と質問やアドバイスを受けて、我が家に連れて帰る。



 まず薬を飲ます。
 ずっと鳴き続けているから、薬は入れやすい。
 夫に指定の量を入れてもらった。
 とにかく体が熱い。炎症のせいだと言われた。
 なんとか熱を取ってあげたくて、
 冷蔵庫のキャベツを洗い、カゴに入れてあげ、
 小さい切れ端をルルは足で挟んでくれた。
 私の気持ちが届いたのか、気持ちがいいのか、
 でも相変わらず鳴きながら痙攣のように片羽をあげている。


 10時半頃だったかな
 やっと鳴くのを止めたルル。
 でも動きは同じ。
 その羽を上げる高さが半分になってきた。
 「薬が効いてきたかな」
 と思って私は少し安心したのだけれど、
 そうじゃなかったんだよね、きっと。


 定期的に水分も与えたし、
 スイカの実をつぶして、汁を飲ませた時には、
 美味しいって表情を見せてくれた。
 まったく食欲はない。
 でも明日になれば、少し元気になるだろうと思い



 数枚写真を撮りました。
 こんな感じなんです。
 首が痛いのか、羽を無意識にあげて……
 頭から逆立ちしたい動きをとる。自分で治そうとしているのかな?
 真っすぐに歩けないルル。
 だから、ヌイグルミでもたれかかるように配置して
 様子を見る。
 動きが小さくなってきたので、疲れて寝始めたのかと。
 私もずっと横向きになって、ルルがバタバタしたらランプをつけ
 様子を確認。


【9月14日 水曜日】 
 夜中の2時頃、ルルを触ると、熱かった体の体温が下がっている。
 私は慌てて30分ほど胸に抱いていた。
 今、考えると本当に30分だけだったけど、安心して寝ていたような気がする。
 万が一、私が寝てしまったら困るので、またカゴに入れて横になった。
 

 朝、5時半、ルルは目を開けない。
 小さく息をしているだけ。
 目も開けないし、足もまるまっていて、抱き上げると体が軽い。
 やばいと思い、ナナとりんを起して、鳴き声を聞かせる。
 2羽は、朝起きて私の左手の中にいるルルを見て怒る。
 りんなんて、首、胸元をおかまいなしにかじってくる。
 7時過ぎに母から電話が来て容態を教えた。
 そして9時過ぎにまた電話。
 「タクシーでそっち行くから……」
 その間、私はルルの名前を呼びながら、
 「お母さんとキロちゃん、来るからそれまで頑張るんだよ」
 私は覚悟していた。
 みんなが揃ったら、安心して遠くへ行ってしまうのではないかと。
 ずっと、ルルに出会いの時のことから、我が家で遊んだ場所を
 連れて回りながら、
 「楽しかったよね、元気になってまた遊ぼうね」
 「ごめんね、ルルは本当はうちの子になりたかったんだよね
  ありがとうね、ルル、キロの面倒見てくれて」



 母とキロが着き、母の手に抱かれたルルは、
 しばらくして片目を開けた。
 ごはんを全く食べないので、フォーミュラーを溶かして
 与えてみる。細かく何回かに分けて。
 まっすぐ歩けないから、バタバタして動こうとするルル。
 まだ痛みは取れていなかったんだと思う。
 時々、声掛けにか細い声で返事するようになった。
 羽づくろいをしようとする仕草をしたり、
 痛いはずの首を背中にうずめるようにもなった。
 そして、くりくりとした片目を開けて、
 私と母を交互に確認する。
 ルルの自然治癒力と明日は元気になると信じていた。
 でもあれはきっと、お別れの挨拶をしていたのではないかと。



 午後7時過ぎ、ルルは踏ん張って糞をする。
 これはルルが生きている時の最後の写真。
 体の中の物をすべて排泄したような量だったと母は言う。
 これは人間もそうなんだけどね。
 この後は、バタバタを繰り返す。
 そして日付が変わるのを待ったのかな?
 15日、AM12時半 ルルは母の手の中で旅立って行きました。
 母が号泣していたのに、ナナ、りん、キロは一言も鳴きませんでした。


 ルルは今年の10月末で2歳になる予定でした。
 実家にお迎えされて、1年7カ月。
 りんに劣らないガブ子でしたが、ナナのように私の左手の中に
 強制的ですが入ってくれる子になっていたのです。
 今回の不慮の事故がきっかけで、お別れすることになってしまったのだけれど
 ルルの苦しみ方といったら、言葉にできない。
 痛みを最後まで取り除いてあげることが出来なかった事を後悔。
 愛犬ルークが癌の時の末期の苦しみ方と似ていたのです。


 でも、看病させてくれてありがとう。
 私も母も、つきっきりで看病できたのがせめてもの救いです。
 そして、良く頑張ってくれました。
 生きようとする、力を見せてくれてありがとう。
 絶対、忘れないから!
 みんな忘れないから!


 まだまだ、私の今回の件に関しての記事は続くと思いますが
 残された者たちは、少しずつ平常を取り戻しています。
 



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