開炉の茶事

 5日金曜日の茶道稽古日に、開炉の茶事が行われました。
 炉開(ろびらき)と言って、茶道のお正月みたいな目出度い席なんです。
 私達の社中も若い子達が転勤や子育てで居なくなり、高齢化?となりつつありますが、みんなで協力しあって今回の茶事が行われました。

 案内があると、客は露地に出、外腰掛に座っています。
 この上の写真は亭主さんが「つくばい」のお水を清めてくれているので
 このように感謝の意味で皆、控えています。
 亭主さんが居なくなったら、順に庭を通り手を洗い、口を漱ぎ
 (あっ、本格的に漱がないでね。口を湿らせる程度で良いそうですよ)
 茶室に入っていきます。
 そして挨拶が始まり、正客が床の間に飾ってある壺の拝見を申し出ます。

 この壺には、本来お茶が入っていて、この炉開きに封切りをするんです。
 客はこの茶壺と口覆いを拝見するのですよ。

 それから炭点前が始まります。
 炉は風炉の時と違って、炭点前の後に懐石・八寸などの後にお茶を点てるので
 それまで炭が全部燃え尽きたりしては大変です。
 亭主さんの腕のみせどころなんですよ。

 これが炭を組んだ写真です。
 この景色も大切なんですよ。ただ入れればいいという物でもないのです。

 そして、私の楽しみな懐石。
 正式はこんな料理ではないです。かなり略しています。
 正式なのを説明するとすごく長くなるので省略します。

 そして次に始まるのが「八寸」(はっすん)です。
 まずは、亭主が正客から順にお酒を注ぎ「海の物」を渡していきます。
 一巡したら、正客から亭主が
 「どうぞ、お流れを」
 と言い、正客は
 「別盃のお持ちだしを」
 と言いますが、亭主は
 「是非、その盃で」
 と言い、正客の盃を借り、また亭主、客、亭主、客と酒を酌み交わして行きます。

 これが海の物(ししゃも)、山の物(あんず)です。
 その時で色々かわります。
 ホタテと舞茸だったり、カラスミだったり……
 カラスミの時は、お酒に最高に合いました(笑) 

 八寸が終わると主菓子を食べ、また外に出るのです。
 なかなかお茶が飲めません。
 その間に亭主は軸を外して、お花をかけたり、中をあらためるのです。


 そして、濃茶が点てられ、飲み終わるとその主茶碗で

 すぐに薄茶が点てられます(続き薄と言われます)
 ちなみに後ろにあるのは替え茶碗といって、次の人のお茶を早目に
 点てて時間短縮をするためです。

 これが薄茶の時の干菓子。
 続き薄茶の時は、このお菓子を回すタイミングも大事なんですよ。


 今回は全員が席に入り、全員が水屋もこなしました。
 点前も分担したり(私は専属カメラマンか?)
 大変だから、全くやらないより皆で協力しあって今は茶会を行っています。
 初めて見られた方、なんとなく理解できたでしょうかね。
 茶道は昔は花嫁修業みたいでイヤだと嫌う人もいましたが、
 動きは理にかなっているんですよ。
 無駄がないというか……
 昔の人は、本当にこんな事をよく考えたものだと感心させられます。