マロンを左手でヒョイと捕まえて
エプロンの胸元に入れてみた。
私の服の色になりきっている?
どうせ頃合いを見て、逃げ出すのだろうと思っていたら
このままの状態でずっといるから
「可愛いすぎるじゃないかぁー」
と思い、頭を少しカキカキしてあげると、
ほぼ動かず、じっとしていたのです。
2階のレストランに連れて行って、
「粟穂食べておいでよ」
と言っても動かず、胸の中から出すと
ようやく動き出しました。
パス:「いいんですか、あそこはりんちゃんの場所なのに」
りん:「ありがとうチュピ。ママはアタシの横を
ドキドキして通っているの。
だから気付かないフリしてあげているチュピよ」
パス:「りんちゃん大人になったですね」
ナナ:「マロン、あそこはりんちゃんの場所だからね」
りん:「いいのよ、まだ赤ちゃんチュピなんだから」
マロ:「なんだか体が動かなくなってしまったでチュ」
りん:「もしかして固まっていたチュピなの」
マロ:「どこから逃げたらいいのかもわからなくて……」
マロ:「真上じゃなくて横に進んだら簡単よと教えてもらったでチュ」
この後、捕まえて同じ場所に入れても
すぐにスルリと抜けて出てしまう、マロンちゃんなのでした。