グンテ屋


 キロとクラが私の洋服のボタンで、遊んでいました。
 でも、飽きたのかキロだけが私の顔を見て
 そして鼻の上をカキカキ始めました。
  「キロちゃん化粧しているのに、してくれるの?」
 キロはカキカキをやめません。
  「キロ、ありがとうね。じゃあ耳もカキカキして」
 と言うと、コショコショって少しだけやってくれました。
 でも、また鼻をカキカキ、頬をカキカキ……
 いつもより長いです。
 キロの瞳が私に何かを訴えているのがわかりました。


  「あー、わかったー、グンテさんの扉を開けて欲しいのね」

 すると「待ってました」とばかりに、飛び込んで行きました。




  キロ:「グンテさん、会いたかったでしゅよー。
      さあ、またグンテ屋さんを始めよう」




  キロ:「グンテ〜 グンテはいりませんか〜」
  りん:「あら、またグンテ屋さん再開したの」
  キロ:「そうでしゅよ、ごひいきにーー」
  りん:「でもショボイ商品チュピね〜」




  キロ:「奥さんには、このピンクなんかがお似合いでしゅよ」
  りん:「あら、そうねー」





  ナナ:「ボクは若草色のグンテ欲しいチュチだけど」
  キロ:「黄色かピンクしか在庫ないでしゅよ」
  ナナ:「そんなんで、お店やっていけるチュチかね?」
  キロ:「ナナたんこそ、若草色だなんてベストに改造して
      着るのでしゅか」




  ナナ:「ボクが気にしていることを〜〜」
  キロ:「キロは正直者でしゅから、つい口に出ちゃうです」
  りん:「あらあら、派手にやっているわね。」




  クラ:「どうしてキロたん、グンテやさんはじめたでしゅか?」
  キロ:「クラもゴハンたくさん食べなきゃいけない時期だし
      早く羽が伸びる薬も買わなきゃいけないでしゅ」
  クラ:「クラはとべなくてもガマンできるでしゅよ」
  キロ:「泣けてくるでしゅね」



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