油断すると(その2)

 決して油断ではないのだが、りんは好奇心旺盛。
 何にでも興味を持つ。


 昨日も私が洗顔している所にやってきて、
 てのひらの泡を見ている。
 なるべく振り払って遠くに行かせようとするが、すぐに戻ってくる。
 私は泡立てた石鹸を顔に急いでうつした。
 すると、今度は、顔の泡に視線が行く。
 「これ食べたら、おなか痛い痛いになるからねー」
 と言いながら、りんと私の攻防は続いていたが、私が根負けする。
 すると、りんは嬉しそうな顔して、大きな口を開けてガブした。
 クチバシの上も泡だらけ……
 そして、りんは口を半開き状態にしている。
 やはり、美味しくない、変な味だと思ったのだろうな。
 私は手早く顔を洗い、りんをタオルにくるみ、
 コップの中に口をカボッとつけ、タオルでふき取る。
 何回かわざと、大袈裟にやってやる。
 大変な物を口にしてしまったと理解してくれただろうか。
 抵抗はしていたが、いつもよりおとなしかった。

 ナナ:「相変わらずりんは変チュチだねー」
 りん:「だって、だって、とっても美味しそうだったチュピです」


 また、こんなに大きな口を開いて……
 ナナも食べる勢いね。
 りん、「アゴが外れて病院行」にならないでね(笑)。