仕事をとらないで

 先日こんな事がありました。

 キロがなんだか、悲しそうに寂しそうにしていました。
 みんなで2階に行こうと誘った時も、
 キロだけ来なくて、母が連れてきてくれました。




  りん:「キロ、どうしちゃったチュピ?
      今日ノリが悪いわ」
  ナナ:「クラちゃんとケンカでもしたチュチかな
      具合悪いのかな?」





  クラ:「しつれいでしゅね、クラじゃないでしゅよ
      おばちゃんが、わるいんでしゅよ」


 私は色々と理由を考えてみました。
 そして思い当たることが、ひとつ。
 それは、キロが私の鼻の上をカキカキし始めたのですが
  「キロ、そんなに気を遣わなくていいよー」
 って止めさせたのでした。
 それから何故か、私によそよそしくなって……
  「キロちゃん、お鼻かいてくれる?」
 と言うと、すぐに始めたのです。
 いつもより大袈裟に、
  「凄い上手にカキカキするねー、
   疲れがとれるわー ありがとうねー」 
 みたいな事をね。
 キロは自分の仕事だと思っていたのね。
 その後、水を得た魚のように元気になった。
 (わかりやすいキロちゃん)




 それからキロは私のそばに来ては
 「おっおっおー」
 (鳩が歩きながら鳴いているような不思議な音)
 を途切れ途切れに連発していました。
 きっと、
 「接待しようと思ったのに、断られたから
  嫌われちゃったと思ったでしゅよ」
 と私に訴えているんだと受け止めました。



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