選ばれていると思う

 「生まれてくる子は親を選べない」
 とよく聞きますが、
 「お迎えされる子(ペット)は親を選んでいる」
 と思います。


 病気になったペットを献身的に介護・通院をされている飼い主さんの
 ブログを拝見していて、
 「あー、なんて優しい人達のお家にお迎えされたんだろう」
 って思うのと同時に、
 「もしかしてインコさんがお家選んで来たの?」
 って思うほど。
 飼い主さんは精神的に辛いと思うのですが、頑張る姿を見て
 反対に生命力の素晴らしさや、その姿を見て勇気づけられるというか……


 その子の一生が短命であれ長命であれ、
 自分の一生を託すために、選んで来ているのではないかと。
 ショップで自分が選んでいるつもりだけど、きっと……
 そうじゃないかなーと思っちゃうのです。


 母が私の16歳の時にお迎えしたコザクラインコのポッポちゃん。
 ノーマルのオスだったと思います。
 必要以上に鳴かない、求愛行動をまったくしない。
 たまに紙をゲリゲリするぐらいで、ガブも一切なし。
 とにかく私といることが大好きみたいで、よく一緒に行動していました。


 19歳の頃、母が迷い犬のマルチーズのゴロちゃんを知り合いから
 引き受けてきました。
 その子も私の膝の上で寝るのが大好きで、ポッポちゃんは寂しさを
 感じてしまったのかも知れません。
 私は普通通りに接していたつもりですが、みんなが
 「ゴロちゃん、ゴロちゃん」
 と呼ぶので面白くなかったのかも知れません。


 だんだんと1人遊びをするようになってしまい、
 祖母が調理する時に出した食塩の袋をかじって、食べてしまいました。
 すぐに気づけば良かったのですが、何回も行っては繰り返していたようです。
 それから2、3日して具合が悪くなりました。


 慌てて病院に連れて行き、あんな小さな体に注射をされました。
 薬が効いている時は、少し元気になってご飯を食べるのですが
 またすぐにだるそうにしての繰り返しでした。


 すごく心配だったし、小さなカゴに入れて会社に連れて行きました。
 仕事帰りに病院に行くためにね。
 もう全然何も食べないので、とりあえず昼休み、お水を飲ませたり
 とにかく抱っこしていました。

 でも夕方に苦しみ出し、私はカゴから出して、
 最後を看取ることができました。
 あと30分で退社できるという時間でした。
 もう涙が溢れて止まりません。
 ずっと胸か膝か忘れましたけど、ポッポを傍において
 残りの仕事をつづけました


 そして退社。
 主任が「インコちゃん、どう?」
 「天国へ行きました」
 というような事をいい、涙をこらえて玄関を出ました。
 母が時間ピッタリに迎えに来てくれて
 そこから、また母と2人で大泣きしながら自宅へ帰った思い出が。


 そのポッポちゃんの事を教訓にして、
 ペットに寂しい思いをさせないように、
 そして必ず責任を持って守ってあげなくてはと心掛けるように。


 数年後そのことが頭にあってか、わが家はオカメインコさんを
 お迎えすることになりました。


 その子たちも天国へ行き、もうインコは飼わないと思っていたのに
 結局はナナを譲り受けたことをきっかけに封印していた過去が  
 無かったことのようになって、現在に至るわけです。



  ナナ:「へぇー、そんなことがあったチュチ」
  りん:「初耳だわ、それにアタシ、ママを選んでないし」



  りん:「アタシももっと、優しい人のお家に行きたかったチュピ」



  ナナ:「りんは健康なんだから、ただ優しい人だとつまらないよ。
      いっつも、ママに追っかけられて楽しそうだなって
      思っているチュチだよ」
  りん:「ナナたんこそ、いつもお利口さんねって言われて、
      抱っこやカキカキやチュッチュしてもらって
      何かというと、ナナを見習いなさい!だもん
      頭来ちゃうわ」


 ナナとりん、
 愛情は平等にしているつもりなんですが、
 理解してもらえているかは謎です。
 私が喜ぶから2羽で仲良くしていてくれるようですけれど
 本音を聞いてみないとわからないですね。
 インコ飼い歴は長くなりましたが、わからないことだらけです。



にほんブログ村